スノーパークのデザインについて

2025.11.07

いつもアルペンブリックリゾートをご利用いただきまして、ありがとうございます。

スノーシーズンは池の平温泉アルペンブリックスキー場のスノーパーク、またグリーンシーズンはアルペンブリックMTBパークとして運営している。パークデザインをしているパーククルー2名にお話を伺いました。

—— ALPEN BLICKのパーククルーを紹介してください。
カイ:クルーは、基本的に夏と冬で中心メンバーが同じです。冬は僕が中心になってパークをデザインして、造成から日々のメンテまでを数名のクルーで回しています。夏にMTBパークのデザインをしているケイタさんも、冬はパーククルーとして現場に入ってくれています。冬はローカルライダーたちが日替わりで関わってくれて、いろんな意見を取り入れながら作っていく体制ですね。

—— パークのこだわりを教えてください。
カイ:MTBパークづくりの経験を活かして、ひとつのレースコースみたいに“つながり”のあるパークを心がけています。妙高エリアには個性的なスノーパークがたくさんあるので、ライダーが気分で選べるように、うちは他と違うレイアウトで勝負したい。「今日はジャンプを飛びたいからあそこ」「レール攻めたいからあそこ」「流して滑りたいからALPEN BLICK」みたいに、エリア全体で楽しんでもらえたら最高ですね。

—— 「流して滑る」パークって、どういうものですか?
カイ:パークって、“セクション単位でスタートして挑戦する”スタイルのところも多いんですけど、ALPEN BLICKはリフト1本分、上から下まで止まらずに“流れ”の中でセクションに入っていける設計にしています。スピード調整が必要な場所は、バンクやウェーブで自然に加減速できるように配置して、気持ちよく滑り切れるようにしています。

—— それは初心者向け?それとも上級者向け?
カイ:どっちもいけます。パークライドって、結局カギはスピードの乗せ方。上級者は上手にスピードを乗せて大きく飛べるし、スピードの乗せ方がまだ難しい人は自然と抑えめになる。だから危険も増えにくい。“流して滑れるパーク”は、初心者から上級者まで同じコースでそれぞれのレベルに合わせて楽しめるんです。

—— スノースケートでも楽しめますか?
カイ:はい。スノースケートでも楽しめるように、プロライダー2人にパークメイクへ入ってもらっています。年に一度、全国のスノースケーターが集まるイベントもALPEN BLICKのパークでやっていますよ。

—— 冬はスノーパーク、夏はMTBパーク。同じクルーで運営する狙いは?
ケイタ:MTBパークに関わるなら、どうしても冬の運営も見ておきたかったんです。それで冬から参加しました。冬はMTBと比べものにならないくらい多くの方がパークを使うので、運営や安全管理、パトロールの面で学びがすごく多かった。ブレーキのないスノーボードを前提にパークを作ってきたカイさんの感覚は、今のMTBパークの構成にも活きていると思います。
カイ:逆もあります。僕らがMTBの制作に関わったことで、“流して滑れるパーク”の考え方がさらに磨かれました。いままで思いつかなかったセクションを、MTBの発想から雪上に落とし込んだり。夏と冬を同じクルーでデザインする最大のメリットは、そこにあると思います。夏は本格的なMTBパーク、冬は特色あるスノーパーク。それを同じチームで作る——今のALPEN BLICKは、そこが唯一無二ですね。

—— 今シーズンの予定は?
カイ:オープンは雪次第ですが、雪の量に合わせて少しずつ進化させていきます。MTBコースに雪が付き始めたら、前シーズン同様に大会用のバンクドスラロームコースも随時作っていきます。

—— SDSバンクドスラロームについて教えてください。
ケイタ:MTBパークがあるALPEN BLICKで、「MTBライダーが作ったコースでバンクドスラロームをやりたい」と思って始めて、今年で4シーズン目です。今シーズンはMTBパークの進化に合わせて、バンクドのコースも大きくアップデートしたい。よりパンピングでスピードを乗せて、バンクで加速感が味わえるレイアウトにします。

—— 雪板のイベントは?
ケイタ:雪板制作者の五明淳プロをお招きして、夏にワークショップをやったんです。そのときに作った雪板で滑るイベントを予定しています。ほかにもキャットツアーや、シーズンエンドには雪板パークを作ってセッションもやる予定です。

—— 最後にひと言、お願いします。
カイ:妙高エリアのいろんなスキー場で、いろんなスタイルのパークを楽しんでください。
ケイタ:ALPEN BLICKの「流して滑る」パーク、まずは一回体験してみてください。絶対に気持ちいいので。